過去フォトギャラリーに何度か登場したアカハライモリ。見た目にはいつタカやヘビに襲われてもおかしくない弱者と思えるが見かけによらずアカハライモリはフグ毒と同じテトロドトキシンを持つという。しかしいくら毒を持っていても間違って食べられたら終りだし食べた方も学習した時には死んでしまう。腹が赤いので本能的に警戒してアカハライモリを食べなかった親の遺伝子を引き継いだ捕食者が生き残っているから食べようとしないとも考えられるがアカハライモリにも食べられない理屈が有るに違いない。僕なりに考えた答はアカハライモリは苦いのではないかという事だ。良薬口に苦しと言う通り薬は苦い。なぜ苦いかと言えば薬は微量の毒だから味覚が危険信号として苦いと感じるからだと思われる。人間以外の捕食者もアカハライモリが毒を持っていると知っている訳ではなく毒を苦いと感じるから食べないのではないだろうか。当のアカハライモリも自分がそんな猛毒を持っているとは夢にも思っていないだろう。ただしこの自説の弱い所は人間の味覚ではテトロドトキシンは無味無臭とされる事だ。人の致死量がわずか1~2mgとされる猛毒の味を誰が確かめたのかと思うが極微量なら鎮痛剤として効能が有るらしい。更に驚くべき事に我々日本人はフグを調理して食用にしている。誰がどうやって最初に食用にしたのか謎だが恐らくやむにやまれずチャレンジしなければならない程の飢饉に襲われた歴史が有るのではないだろうか。
余録;アカハライモリ(ニホンイモリ)
自宅近所のこのエリアでは珍しくないキジだが時節柄遠出が出来なかったので非常に限られた範囲で探鳥せざるを得ずキジと言えど貴重な存在だった。増して撮影条件が厳しかったのでそれなりに達成感が得られた。キジと言えば田畑の真ん中に居るところを見る機会が多いが(見つけやすいから当然だが)この時は鬱蒼とした林の中で木々の隙間に垣間見え一旦は藪の奥へ歩き去ってしまったのが再び視界に戻って来たという状況だった。
分類:キジ目 キジ科
全長:雄81.0cm 雌58cm
翼開長:77.0cm
分布:本州~九州で留鳥。
生息環境:平地~山地の草原、農地、林など。
食性:植物の種子、葉、昆虫など。
指定:国鳥
フォトギャラリー:第504回他参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
キジ(雌)
Common Pheasant
Phasianus colchicus
撮影日:2020年5月13日
撮影時間:11時47分44秒
シャッタースピード:1/80秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
キジ アカハライモリ
第556回 2020年5月22日