ここはミソサザイを撮影した事の有る正にその場所だったから最初気配を感じた瞬間はてっきりそうだと思った(フォトギャラリー第218回参照)。だがそれにしてはやや大きく見え、次の瞬間には橙色が見えてコマドリだと直感した。だが行動パターンがミソサザイと似ていて時々草藪の中でうごめくだけでなかなかすっきりした所に出て来てくれない。しばらく辛抱しているとようやく姿だけは捉える事が出来た。あまり長居をしてはいけないと思い先へ歩き始めたら道沿いの沢に見え隠れする姿が有った。僕が行こうと思う方向に誘う様に少しずつ移動して行くものだから僕もついつい両目をハートマークにして(?)道なりにその姿を追った。気が付けば50mほど追従して歩いていた。コマドリが折り返して戻って行くところで深追いし過ぎたかなと気付いた。「野鳥をしつこく追いかけ回さない」という自分に課したモットーをいつの間にか忘れかけていた。もっと見たいという気持ちをぐっとこらえ今日はここまでだと決めて次第に遠ざかるコマドリをハンカチを振りながら(?)見送った。コマドリは夏鳥で図鑑によれば日本への渡来は通常4月中旬以降のはずだから4日の時点での観察は異例の早さと言えるだろう。この個体はに黒帯が見える事から雄と思われるが時季が早過ぎたのか時間が遅過ぎたのかこの日は日本三鳴鳥に数えられる美しいさえずりは聞けなかった(コマドリは早朝にさえずるという)。そんな訳で翌週早起きして見に行ってみたら今度は姿は見えず朝6時半頃にさえずりだけが聞こえた。しかも8時半頃には数百メートル離れた場所で2ヶ所から同時に聞こえて来た。どうやらこのエリアに少なくとも3羽ほど入っているらしい。日本三鳴鳥(コマドリ、ウグイス、オオルリ)の中ではさえずりを聞くチャンスが最も少ない。大阪近辺では聞けるだけでも幸運なのに短時間ながらコマドリの合唱が聞けるとは何と贅沢な幸せだろうか。なお、コマドリのさえずりはコルリのそれと少し似ていてよく間違えられるという。全く別の場所だが過去に何度か似たさえずりを聞いた事が有るが今思えばそれはコルリの声だったのかも知れない(図鑑によればコルリはチッチッという前奏が入るとされる)。通常コマドリは亜高山帯で繁殖するとされ大阪は通過してしまうので残念ながらここでの繁殖はほぼ期待出来ないだろう。僕としてはせめてもうしばらく滞在して欲しいと願う事しか出来ない。

ウグイス:フォトギャラリー第218回他参照
オオルリ:フォトギャラリー第253回他参照
コルリ:フォトギャラリー第185回他参照
初歩のバードウォッチング:バードウォッチングの心得(自己流モットー)参照
分類:スズメ目ヒタキ科
全長:14.0cm
翼開長:21.5cm
分布:九州以北で夏鳥。
生息環境:山地の林など。
食性:昆虫、蜘蛛、ミミズなど。
フォトギャラリー:第114回参照
撮影難易度:★★★☆☆
コマドリ(雄)
Japanese Robin
Luscinia akahige
撮影日:2017年4月4日
撮影時間:09時22分38秒
シャッタースピード:1/25秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2017年4月4日
撮影時間:09時20分30秒
シャッタースピード:1/40秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
コマドリ
第287回 2017年4月18日