大阪南港野鳥園は相変わらず台風などどこ吹く風と言わんばかりのシギチたちで賑わっていた。
キョウジョシギは個人的には大阪で見るのは初めてで過去を遡っても2011年の5月に米子水鳥公園で見た夏羽が唯一でそれ以来7年半ぶりの再会となった(フォトギャラリー第80回参照)。今回は冬羽もしくは幼鳥と思われる3羽が観察出来た。図鑑によれば幼鳥は顔に黒線が無く体上面の羽縁の淡色部が明瞭とされるがこの画像の解像度では判別が難しい。
ダイシャクシギはキョウジョシギよりも距離的に遠かったが体が大きいぶんあまり引き伸ばしておらず幾分見られる画になった。先日掲載したものと同一個体だろうか(フォトギャラリー第404回参照)。だとしたら1週間以上ここに滞在していることになる。
チュウシャクシギは2羽が展望塔の足元の岩の隙間に潜む蟹を捕食していた。かなり長時間大きめの蟹を何匹も捕まえていたのでもう満腹だろうと思っても飽きもせず何匹も捕まえていた。足は食べずにちぎって捨て胴体だけを飲み込むし殻は消化せずにペリットとして吐き出すそうだから正味食べているのは蟹味噌だけという事になる。だからなかなか満腹出来ないのだろう。何とも贅沢な食事だ。彼らは僕よりいいものを食べている。
一方でオグロシギはあまり羨ましくないものを食べていた。だいぶ潮が引いてから3羽が展望塔の近くに来て長い嘴を干潟に深く刺しゴカイらしきものを引っ張り出してせっせと食べていた。
この日は干潮の時刻が午後遅めで大阪南港野鳥園はドレンから排水されるのに時間が掛かるため予報よりも更に遅くなった。そのためチュウシャクシギやトウネンを撮影した時間にはまだだいぶ水深が有ったが却ってその事が幸いして展望塔の足元の岩場でたむろしていたからいつもより近距離で撮影出来た。トウネンなどの小型のシギはキャプションには書いてないがバイオフィルムと呼ばれる微生物の堆積膜を食べている事が近年の研究で分かって来ているという。そう言えば食事スタイルも何かを捕まえる様子は無く単にせわしなく干潟を突いている様にしか見えない。
ソリハシシギは体上面に黒線が有る様に見えるので夏羽と思われる。
分類:チドリ目 シギ科
全長:23.0cm
翼開長:57.0~59.0cm
分布:全国で旅鳥。
生息環境:水田、河川、干潟など。
食性:甲殻類、昆虫など。
フォトギャラリー:第404回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
ソリハシシギ
Terek Sandpiper
Xenus cinereus
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:12時44分12秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 シギ科
全長:15.0cm
翼開長:29.0~33.0cm
分布:全国で旅鳥。
生息環境:水田、河川、干潟など。
食性:甲殻類、貝類、幼虫など。
フォトギャラリー:第68回参照
撮影難易度:★★☆☆☆
トウネン
Red-necked Stint
Calidris ruficollis
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:12時39分03秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:12時37分15秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 シギ科
全長:38.0cm
翼開長:70.0~82.0cm
分布:全国で旅鳥。
生息環境:干潟、河川、水田など。
食性:甲殻類、貝類、昆虫、ゴカイなど。
フォトギャラリー:第322回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
オグロシギ(冬羽と思われる)
Black-tailed Godwit
Limosa limosa
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:13時08分16秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:13時04分34秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 シギ科
全長:42.0cm
翼開長:76.0cm~89.0cm
分布:全国で旅鳥。
生息環境:海岸、干潟、農耕地など。
食性:カニ、カエル、昆虫など。
フォトギャラリー:第299回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
チュウシャクシギ
Whimbrel
Numenius phaeopus
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:11時34分28秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 シギ科
全長:58.0cm
翼開長:80.0~100.0cm
分布:全国で旅鳥または冬鳥。
生息環境:干潟、河川など。
食性:甲殻類、貝類、ゴカイ、昆虫など。
フォトギャラリー:第404回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
ダイシャクシギ
Eurasian Curlew
Numenius arquata
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:10時58分30秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 シギ科
全長:22.0cm
翼開長:46.5cm
分布:全国で旅鳥、本州中部以南で少数が越冬。
生息環境:海岸、干潟、河川、水田など。
食性:昆虫、甲殻類など。
フォトギャラリー:初登場(携帯電話待受画面サイズを除く)
撮影難易度:★★★☆☆
キョウジョシギ
Ruddy Turnstone
Arenaria interpres
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:13時26分27秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2018年9月27日
撮影時間:13時26分06秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
キョウジョシギ ダイシャクシギ チュウシャクシギ オグロシギ トウネン ソリハシシギ
第407回 2018年10月9日