数年間地中で幼虫として過ごし成虫になってからわずか数週間で死んでしまうことから、はかない命の代名詞みたいになっているセミだが考えようによっては昆虫としてはかなり長生きな生き物だ。我々はどうしても人間の価値観で考えてしまいがちだから普段人の目に触れる「成虫」がセミのイメージになるのは当然だがあれは生涯の最後に繁殖のため仕方なく変態する最終形態に過ぎず生涯のほとんどを比較的安全な地中で過ごす「幼虫」と呼ばれる形態こそが普段のセミの姿ということになる。多くの昆虫が1年以下しか寿命が無いのだから地中で数年(日本の主なセミは1~6年)も生きるセミは人間に置き換えて(平均的な昆虫の寿命である1年を70歳として)計算すると昆虫時間で最長420歳くらいまで生きていることになる非常に長寿な昆虫だ。北アメリカには17年生きる者も居るらしい。
因みにオーストラリアに棲息するシロアリの中には本当に100年生きる女王アリが居ると言う。更に雑学を言えばシロアリはアリの仲間ではなくゴキブリに近くアリは極めてハチに近い。スズメバチはミツバチよりアリに近いのだとか。
ヒグラシ(?)の幼虫
アブラゼミ
ヤマキマダラヒカゲ
余録;
初めはウグイスの地鳴きが聞こえ続いて草藪でうごめく鳥影が見えた。一瞬でも姿が見えないかなとカメラを向けたら見える所に出て来てこんな感じで1分くらい鳴き続けていた。早朝さえずる時以外は姿を見せてもほんの数秒程度のウグイスにしては珍しい。その仕草から幼鳥が親に餌をねだって甘えているのだと思われた。親に甘えるという行動は鳥類の知能の高さを伺わせる。簡単な事の様で鳥類以外では哺乳類にしか見られないほどレベルが高い。
幼鳥繋がりでこのウグイス撮影のちょうど5年前とその2日後に撮っていたツバメ幼鳥の在庫写真。最外側羽が短いので幼鳥と判る。雌成鳥は雄成鳥よりは短いがここまで短くない。
分類:スズメ目 ツバメ科
全長:17.0cm
翼開長:32.0cm
分布:九州以北で夏鳥。一部越冬。
生息環境:住宅地、農耕地など。
食性:昆虫など。
フォトギャラリー:第488回他参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
ツバメ(幼鳥)
Barn Swallow
Hirundo rustica gutturalis
撮影日:2014年8月23日
撮影時間:13時10分26秒
シャッタースピード:1/800秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2014年8月21日
撮影時間:16時20分58秒
シャッタースピード:1/2500秒
絞り値:F6.3
撮影モード:プログラムAE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:スズメ目 ウグイス科
全長:雄16.0cm 雌14.0cm
翼開長:雄21.0cm 雌18.0cm
分布:全国で漂鳥。
生息環境:笹などの茂る林。
食性:昆虫、蜘蛛、木の実など。
フォトギャラリー:第457回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
ウグイス(幼鳥と思われる)
Japanese Bush Warbler
Cettia diphone
撮影日:2019年8月21日
撮影時間:12時06分23秒
シャッタースピード:1/2500秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2019年8月21日
撮影時間:12時06分17秒
シャッタースピード:1/2500秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
ウグイス ツバメ ヤマキマダラヒカゲ アブラゼミ ヒグラシの幼虫
第492回 2019年9月4日