鳥にまつわる諺や譬えには思い付くまま上げると次の様なものが有る(解説は僕なりの解釈)。
「立つ鳥跡を濁さず」去り際が潔いさま。
「鵜の目鷹の目」何かを熱心に探し目を凝らす様に睨み回すさま。
「烏鷺の争い」囲碁の黒石と白石の戦いの譬え。
「烏の行水」入浴時間が短い事。
「雀の涙」非常にわずかな事。
「能ある鷹は爪を隠す」優れた人物は自分の才能をひけらかさないという譬え。
「鳶が鷹を生む」平凡な親から優れた子供が生まれる事。
「鳥無き里の蝙蝠」優れた人が居ない所で平凡な人が立派そうに振る舞うさま。
「目白押し」物事がたくさん集まっているさま。
「鴬張り」歩くと音が鳴る廊下の仕掛け、またはその廊下。
「燕返し」剣術など武術の技の一つ。
「鵯(ひよどり)越えの逆落とし」現在の神戸に伝わる源平合戦の奇襲戦。
「鶯嬢」球場などのアナウンス嬢。
「鳥目」暗い所で物がよく見えない弱い視力の事。
「鳥肌」寒さや感動を覚えた時などに皮膚がぶつぶつだらけになるさま。
「千鳥足」酒に酔ったときなどに真っ直ぐ歩けない様子。
「鶏口牛後」大きな集団の中でつまらない立場に居るより、たとえ小さな存在でも重要な立場に立つ事を選ぶべきだという譬え。
「鶴の一声」発言力の有る人の意見が一言で通るさま。
「タカ派」強硬な意見の人の事。
「ハト派」穏健な意見の人の事。
「鶴は千年、亀は万年」とても長生きでめでたい事の譬え。
「籠の鳥」自由が奪われた様な境遇の人の事。
「閑古鳥が鳴く」賑わっているはずの場所が閑散としているさま。
「鴨が葱を背負って来る」圧倒的に不利な立場の者が相手にとって好都合な条件を意図せず自ら揃えて格好の餌食にされるさま。
「鴨にする」圧倒的優位に立つ者が相手を一方的に負かす事。
「鳩が豆鉄砲を食らったよう」予期しない事態に襲われて驚いたさま。
「飛ぶ鳥を落とす勢い」目覚ましく勢いが盛んなさま。
「白鷺城」姫路城などの別名。
「烏城」松本城や岡山城の別名。
「鴨居」襖や障子を取り付ける枠組みの上部の横木。
ざっと上げてみただけでこんなに有る。鳥がいかに身近な生き物かという事だろう。
ところで画像は去年の秋大阪南港野鳥園で撮った在庫のミサゴだ。この当時はまさか世界中がこんな事(コロナ)になるとは夢にも思ってなかった。これまで自由が当たり前と思っていたが今や全人類が「籠の鳥」状態だ。この問題を克服したらそれこそ「飛ぶ鳥を落とす勢い」で(実際に落とす訳ではないが)野鳥たちを撮影したいものだ。
分類:タカ目 ミサゴ科
全長:雄54.0cm 雌64.0cm
翼開長:155.0~175.0cm
分布:北海道から沖縄で留鳥。
生息環境:河川、海岸、湖岸。
食性:魚類。
レッドリスト:準絶滅危惧(NT)
フォトギャラリー:第562回他参照
イラストギャラリー:第2号参照
撮影難易度:★★★☆☆
ミサゴ
Osprey
Pandion haliaetus
撮影日:2019年10月13日
撮影時間:11時55分31秒
シャッタースピード:1/640秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
ミサゴ
第572回 2020年7月31日