波のレイヤーだけを分けてみたもの。この絵のポイントは「水」だ。水面の反射と透過が作り出す模様をいかに表現するかが絵の出来不出来を左右する。当然水面に映った姿もツクシガモのそれとは微妙に異なる。このレイヤーは地上から消えてしまったカンムリツクシガモを象徴している様にも見える。
細部を仕上げて完成後、カンムリツクシガモのレイヤーだけを分けてみたもの。背景が無ければリアリティが無いのが分かる。
荒仕上げ。イラストギャラリー第1号のカワセミの時と同じ手順で色付けしながら徐々に仕上げて行く。但し今回は現存しない絶滅種だから、まずベースのツクシガモの特徴を部位ごとに把握する事から始めた。例えばツクシガモの写真では黒い初列風切と初列雨覆の辺りが白い脇に隠れている様だがカンムリツクシガモならどう見えるかという様な事を考察した。嘴の形はツクシガモよりアカツクシガモを参考にした。
下書。どんなイラストも初めはこんな状態。子供の落書みたいだ。しかしこれはこれで一つの作品みたいに見えなくもない。
フォトギャラリー第77回に掲載したツクシガモの写真を元に描いた。元にしたとは言っても、そもそも別の野鳥だからそのまま描く訳には行かない。元にしたのは実質下書までだ。
メイキング編Ⅳ カンムリツクシガモ