この日は最初から42.195kmのフルマラソンの距離を歩こうと決めていて、かなり遠方まで足を伸ばし山間部の自然歩道をあちこち寄り道しながらバードウォッチングをしていた。だが歩くだけで精一杯になってしまい野鳥に関してはほぼ空振り状態だった。帰宅直前にこのままではその目標距離に届かない事に気付きわざわざ遠回りして帰る事にして寄り道した先が年初にトラツグミを見た現場の方面だった(フォトギャラリー第267回参照)。当然あの時の柿の実はもうすっかり落ちた後でその後何度かそこを通ったがトラツグミの姿は一度も見なかったのでとっくに抜けたと思っていた。だが今回その柿の木からわずか100m足らずの地点で再びその姿に出会った。前回は嘴と尾の先が切れてしまったが今回は枝被りとは言え嘴の先から尾の先まで収まってくれた。雌雄同色だが一部図鑑によれば胸から脇の黒斑は雌の方が大きいとされる。しかし前回の個体も今回の個体も僕のレベルでは雌雄の識別は難しい。同一個体かどうかも不明だし同一だとしてもずっとこの狭い範囲に留まっていたとも思えない。だがそれはさておき渡去したとも限らないし今年は当たり年の様なので心のどこかでトラツグミとの再会の可能性は有ると意識していた。丸一日歩いて何も居ないとどうしても野鳥に会える気がしなくなって来るものだ。しかし「どうせ何も居ないんだろうな」と思いながら歩いている時よりも「きっと何か居るに違いない」と思いながら歩いている時の方が野鳥が見つかる事が多い様に思う。見た瞬間はイソヒヨドリの幼鳥の様に見えたが、よく見るとトラツグミだった。ここまで既に足を棒にしておよそ40km無駄に歩いて最後の最後に大物に出会えた訳だ。遠回りして帰ろうと思わなければこの画像は無かった。
歩数計アプリによれば結局この日は60,315歩、42,220m歩いてフルマラソンの距離を踏破した。去年2月から測り始めた累計も今日現在430万歩、3000kmというとんでもない距離になっている。
イソヒヨドリ:フォトギャラリー第276回他参照
分類:スズメ目 ヒタキ科
全長:29.5cm
翼開長:47.0cm
分布:全国で留鳥または漂鳥。
生息環境:平地~山地の暗い林など。
食性:ミミズ、幼虫、木の実など。
フォトギャラリー:
第267回参照
撮影難易度:★★★☆☆
トラツグミ
Scaly Thrush
Zoothera dauma
撮影日:2017年3月28日
撮影時間:15時47分02秒
シャッタースピード:1/800秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
トラツグミ
第286回 2017年4月12日