実はこの日の午前中は別のポイントに行っていてさほどの成果が得られないまま早めに帰路についたのだった。帰り道の途中ふと行った事の無い道へ行ってみようと思い立ち未だに台風の爪跡が残る山道を歩いていた。倒木のため先へ進めず枝道を探りつつ来た道を戻っていた矢先だった。いつの間にか歩く目的が探鳥から道の探索に変わっていたから視界に小鳥が入って来た時も漫然と歩いていた。野鳥が居るとは余り期待していなかったがよく見るとミヤマホオジロの群れだったので即座に気持ちをバードウォッチングに切り替えた。餌が有るのか僕が通りかかっても飛び去る事も無く数羽がチョロチョロしていた。初めは枝被りが酷かったが僕が動いても逃げる様子が無かったので少し移動してベストポジションから撮影出来た。1枚目は黒色部が淡いので第1回冬羽の若鳥、2枚目は逆の理由で成鳥と思われる。
同じ現場にツグミが飛来した。この辺りの里山では柿がたくさん実っているからそろそろ野鳥を狙わねばなぁと思っていたところだった。画像は割愛するがこの現場には他にもジョウビタキやアオジなども居て全く思いがけず鳥影の濃いポイントだという事が分かった(アオジはミヤマホオジロと混群になっていた)。
充分満足して今度こそ帰ろうと家路についた僕はなおもノスリと遭遇した。今季はノスリが少ないなぁと思っていたら最近頻繁に目にする様になったがこの時は困った事に絵にならない電柱に止まってしまった。ここは2年前にも電柱の止まりものを撮ったポイントだ(フォトギャラリー第204回参照)。あの時は成鳥だったが今回は虹彩が黄色っぽいので幼鳥と思われる。よって同一個体ではない。
終ってみればこの日は帰路についてからが好調だった。この様に駄目な日も突然降って湧いた様に野鳥たちが姿を見せる事が有るから最後まで諦めてはいけないという事を再認識した一日だった。

ジョウビタキ:フォトギャラリー第332回他参照
アオジ:フォトギャラリー第330回他参照
分類:タカ目 タカ科
全長:雄52.0cm 雌57.0cm
翼開長:122.0~137.0cm
分布:北海道~四国で留鳥。その他で冬鳥。
生息環境:平地~亜高山の林。
食性:小型哺乳類など。
フォトギャラリー:第331回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
ノスリ(幼鳥)
Common Buzzard
Buteo buteo
撮影日:2017年11月24日
撮影時間:14時36分15秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:スズメ目 ヒタキ科
全長:24.0cm
翼開長:39.0cm
分布:全国で冬鳥または旅鳥。
生息環境:平地~山地の林、農地など。
食性:昆虫、木の実など。
フォトギャラリー:第180回他参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
ツグミ
Dusky Thrush
Turdus naumanni
撮影日:2017年11月24日
撮影時間:14時28分00秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:スズメ目 ホオジロ科
全長:16.0cm
翼開長:21.0cm
分布:全国で冬鳥。
生息地:山地の林など。
食性:昆虫、蜘蛛、草木の種子。
フォトギャラリー:第328回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
ミヤマホオジロ(上=雄若鳥、下=雄成鳥)
Yellow-throated Bunting
Emberiza elegans
撮影日:2017年11月24日
撮影時間:14時26分12秒
シャッタースピード:1/4000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2017年11月24日
撮影時間:14時21分39秒
シャッタースピード:1/1250秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
ミヤマホオジロ ツグミ ノスリ
第335回 2017年12月10日