余録;ニホンリス(?) レッドリスト:絶滅のおそれのある地域個体群(LP)
中国・九州地方で絶滅寸前とされレッドリストに記載。
カラス科だけあって黒く塗ったらカラスそのものという姿をしているが、そんなに大きくなくキジバト大で結構カラフルだ。ハシブトガラスやハシボソガラスも真っ黒でなかったら、もう少し人に好かれたかも知れない。カケスは比較的警戒心が強く人家の近くでは見た事がないし、林の中から出て来る事もあまり無い様だから探し出すのは大変だ。やはり偶発的なシャッターチャンスを逃さない様にするしかない。このくらいの大きさがあると、スズメ大のすばしこい小鳥と比べればファインダーに収めるのは楽だ。この時はたまたま向こうが気付かずに近くの樹上に止まったので、すかさずシャッターを切った。その瞬間には気付いて、ちょっとためらった後すぐに飛び去った。
この杉のてっぺんにはホオジロやヒガラなどがよく止まるので、いずれ何かが来るという予感があった。イメージ通りの流れで野鳥が飛来すると、撮影は気持ち良く成功するものだ。このあと飛翔する姿も押さえたが、全て想定通りだった。何が起こるか分からない自然界だが、野鳥の習性を学んで日頃からイメージトレーニングを怠らず想像力を鍛えておくと、役に立つ場合もあるという事だ。
習性と言えば、カケスはドングリなどをリスの様に地中や木に空いた穴などに隠す習性があるという。モズの早贄同様、餌の減る冬に備えての保存食なのだが、何かの事情で食べられず仕舞いになった地中のドングリは発芽するのに好条件とされるから、きちんと共生している事になる。カラス科の鳥は雑食性の強いものが多く、カケスもドングリ以外にいろいろな物を食べるらしい。因みにドングリはクヌギやシイなどの実の総称だ。

初歩のバードウォッチング:生息環境参照
分類:スズメ目 カラス科
全長:33.0cm
翼開長:50.0cm
分布:九州屋久島以北で留鳥または漂鳥。
生息環境:平地~山地の林。
食性:木の実など。
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★★☆☆
カケス
Eurasian Jay
Garrulus glandarius
撮影日:2009年5月18日
撮影時間:16時14分34秒
シャッタースピード:1/1250秒
絞り値:F11.2
撮影モード:マニュアル
焦点距離:600mm(換算900mm)
ISO感度:1600
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon ED AF NIKKOR 70-300mm1:4-5.6D
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
カケス ニホンリス
第17回 2009年6月15日