Common Kingfisher
Alcedo atthis
今回の「カワセミ」は、初めてPhotoShopで描いた。のべ制作日数は僅か二日間で、基にしたのは千葉県で自ら撮影した写真だから、著作権にも問題はない。細部の仕上げ段階でかなり妥協しており、いかにもイラスト的な出来栄えだ。但し止まり木と背景の川は敢えて簡略に描いた。描画ソフトは確かに効率的に絵を描ける様に出来ている。今回、使い慣れないレイヤーを駆使してみたが、慣れてしまえばいかにも便利だ。この作品は、下書き、カワセミ、止まり木、川の4つを別々のレイヤーで描いて合成しているので、背景の川だけを何通りかのパターンで試作して、最もしっくり来るものを選ぶ事が出来たし、下書きも最後に削除すれば済む訳だから、下書き自体はパースの様に精度を出さなくても良い。止まり木を描く時も、他のレイヤーを傷付ける心配がないので短時間で描けた。また、書き損じも修正しやすくて、プロセスをかなり遡ってやり直せるし、デッサンの狂いを部分的に変形させて修正する事も可能だ。
ところでカワセミは、小川などにダイブして小魚などを獲るスズメ大の小鳥で、大阪など大都市圏の市街地付近にも生息している。一般に小鳥は小さいうえに動きが素早いので撮影は難しいが、カワセミは縄張内の水辺を定期的に行き来しながら同じ止まり木に止まるので、根気よく待ち構えていればシャッターチャンスが来る確率が高い。とは言え数十分間隔で飛来して数十秒しか留まってくれないし、数時間姿を見せない事もあるから根気は必要だ。このカワセミ(イラストの基にした写真)は去年10月、千葉県市川市の水鳥公園内の小川で見かけ、数日通って何時間も蚊に刺されながら換算900mmの超望遠装着カメラを手持ちで構え続け、止まり木に置きピンで撮影に成功した。この時のシャッター速度は手ブレ限界を遙かに超える160分の1秒だった。小魚をくわえた所も撮ったが手ブレしてしまったので、最も綺麗な写真を選んだ。ちなみにこの個体は下嘴が赤いので雌だと分かる。
分類:ブッポウソウ目 カワセミ科
全長:17.0cm
翼開長:25.0cm
分布:北海道で夏鳥、本州以南で留鳥。
生息環境:全国の河川などの水辺。
食性:小魚、蛙、甲殻類、昆虫。
カワセミ(雌)
カワセミ
第1号 2009年1月12日