里山を歩いていたらこれまでに無い新ポイントで今シーズン初のミヤマホオジロをゲットした。ミヤマホオジロ雌とカシラダカ冬羽との識別点のひとつは顎線の有無だがこの様に薄く顎線らしきものが見えるミヤマホオジロも居る。
雄の方は1週間後行きつけの撮影ポイントで遭遇。雌雄とも今季初認となるとアドレナリンが放出されるのを感じる。20mほど前方の通路上に黄色い羽毛が一瞬見えたので目を凝らしてその姿を発見し5分ほどかけてじわじわと6~7mの近距離までにじり寄って撮影した。
ビンズイはその2時間ほど前、同じポイントでやはり20mほど先に発見し20分近くかけて10mほどの距離まで間合いを詰めて撮影した(2枚目は同ポイントへ1時間後に戻って撮影)。1時間も同じ場所で採餌していたうえにミヤマホオジロも来るとはよほど美味しい餌が有ったのだろう。両者に共通の餌は昆虫か蜘蛛のはずだが果たして・・・?
エナガはミヤマホオジロ雌と同じ日に撮影した。特段掲載するほどのものでもないが没にするのが忍びないほど愛くるしいので今年の有終の美を飾る大役を務めてもらった。
ところで今年のフォトギャラリーに登場した野鳥たちの年間登場回数を累計して多い順に並べてみた(携帯電話待受画面サイズを除く)。
5回 アオゲラ
4回 ノスリ コシアカツバメ オオルリ
3回 ハイタカ ミソサザイ サンコウチョウ キビタキ
2回以下略
自分で掲載しておきながらランキングというのも変だけど今年の最多賞は前回も登場したアオゲラとなった。掲載写真の全てに掲載した意味が有るのだから僕の勝手なサジ加減で何度も掲載している訳ではない。野鳥が居なければ写真さえ撮る事も出来ないし写真が撮れてもコラムが浮かばなければ掲載する意義が見いだせていないという事になる。そう考えるとこのランキングもあながち無意味ではないのだと思える。年中見られる留鳥が有利なはずだが他の面子を見ると一概にそうとも限らない。季節が限られやや撮影難易度も高い野鳥の方が撮影にストーリー性が有るからコラムが書きやすいという側面も有る。因みにミヤマホオジロは今回を含めてようやく2回。ちょっと意外な感じもするが去年4回だった印象が残っているからかも知れない。
因みに過去の各年の最多賞を集計してみたら以下の通りだった(連載開始の2008年は1回しか無いので除外)。
2009年 オオタカ(6回)
2010年 シベリアオオハシシギ(3回)<同一個体を3回に分けて掲載>
2011年 チュウヒ、ミサゴ(2回)
2012年 チュウヒ(3回)
2013年 ハイタカ(3回)
2014年 ニュウナイスズメ、オオタカ、ノビタキ、アカウソ、コシアカツバメ、サンコウチョウ(2回)
2015年 ミヤマホオジロ、ヤマガラ、キビタキ(4回)
今年の話数は最終的に131話となった。いよいよ明日から酉年の2017年となる。さてさて来年はどんな野鳥たちが登場しフォトギャラリーを飾ってくれるだろうか・・・

カシラダカ:フォトギャラリー第181回他参照
類似種の識別:カシラダカとミヤマホオジロ(雌)
参照
分類:スズメ目 エナガ科
全長:14.0cm
翼開長:16.0cm
分布:九州以北で留鳥または漂鳥。
生息環境:平地~山地の林など。
食性:昆虫、蜘蛛、木の実など。
フォトギャラリー:第223回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
エナガ
Long-tailed Tit
Aegithalos caudatus
撮影日:2016年12月21日
撮影時間:09時50分47秒
シャッタースピード:1/1000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:スズメ目 セキレイ科
全長:15.5cm
翼開長:26.0cm
分布:全国で漂鳥または夏鳥。
生息環境:平地~山地の草地、明るい林など。
食性:昆虫、蜘蛛など。
フォトギャラリー:第159回参照
撮影難易度:★★☆☆☆
ビンズイ
Olive-backed Pipit
Anthus hodgsoni
撮影日:2016年12月28日
撮影時間:11時35分33秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR

撮影日:2016年12月28日
撮影時間:10時29分31秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:スズメ目 ホオジロ科
全長:16.0cm
翼開長:21.0cm
分布:全国で冬鳥。
生息地:山地の林など。
食性:昆虫、蜘蛛、草木の種子。
フォトギャラリー:第213回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
ミヤマホオジロ(上=雌、下=雄)
Yellow-throated Bunting
Emberiza elegans
撮影日:2016年12月28日
撮影時間:12時29分55秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2016年12月21日
撮影時間:15時25分29秒
シャッタースピード:1/800秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
ミヤマホオジロ ビンズイ エナガ
第266回 2016年12月31日