酉年の2017年はこの野鳥がフォトギャラリー 一番乗りだ。デジイチで野鳥の撮影を始めてから10年近く経ってようやくトラツグミを発見した。大物には違いないが特に珍鳥という訳でもないのに「いつか」「いつか」と思い続けてとうとうここまで掛かってしまった。この日、行きつけの地元の野鳥撮影ポイントに向かって農耕地を歩いていたら路傍の柿の木に野鳥の気配を感じた。その立地から「ツグミだろう」と思い何気なく見上げたらの特徴的な鱗状の斑紋が見えた。すんでの所で気付かず通り過ぎるところだった。もっと早くその存在に気付いていればここまで接近せず余裕を持って撮影出来たはずだが漫然と目的地に向かって歩いていたので柿の木の根元に来るまで気付かなかった。気付いた時は至近距離に寄り過ぎていてトラツグミが警戒して飛び去る寸前だった。余りにも突然目の前に現れたので出会いに感動する余裕も無かった。嘴の先端が切れてしまったが最初は顔が幹に隠れて見えず飛び去る前に体の向きを変えて顔を見せてくれたのでむしろ幸運だった。飛び去った先が近くの林だったのでいったん柿の木から離れ遠くから1時間ほど眺めながら待ったがそれっきりだった。トラツグミはツグミ類中最大種とされる。図鑑の記載から受けるイメージでは暗い林床で採餌する姿が思い浮かぶがこの時は柿の実を突いていた様だ。食料の豊富な時季にはあまり木の実を食べないらしいのでこういうシャッターチャンスはこの時季ならではだろう。夜中に気味の悪い声で鳴くことから古くは「ヌエ」と呼ばれ凶鳥として嫌われたらしいが今は時代が変わって野鳥ファンたちの人気者だ。
ところで歩数計アプリが正しければ去年2月からの移動距離が1年弱で2000kmを超え2,016,654m、歩数が2,895,914歩に達した。大阪と青森の間を往復した事になる。

ツグミ:フォトギャラリー第180回他参照
分類:スズメ目 ヒタキ科
全長:29.5cm
翼開長:47.0cm
分布:全国で留鳥または漂鳥。
生息環境:平地~山地の暗い林など。
食性:ミミズ、幼虫、木の実など。
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★★☆☆
Scaly Thrush
Zoothera dauma
トラツグミ
撮影日:2017年1月4日
撮影時間:10時03分19秒
シャッタースピード:1/1000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:マニュアル
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
トラツグミ
第267回 2017年1月7日