鳥仲間の人から「出がいい」と聞いたので暖冬傾向の今季としては貴重な雪が積もったのを見計らいそういう画を求めて過去にアオゲラを撮った柿の木へ行ってみたら期待通り雄が飛来して2個ほど実を突っついて行った(フォトギャラリー第272回参照)。こういう姿はキツツキ科のイメージではなく一般的な普通の野鳥みたいだ。家の近所の柿の実がとっくに全部落ちてしまっているのを尻目にここの実はしぶとく残っていたが後日もう一度行ってみたら既に食べ尽くされていた。また来季までお預けだ。過ぎ行く季節を惜しむ一方で長らく待ち焦がれるのも悪くない。
3枚目は3日後別の場所で撮れたものだ。1枚目と2枚目は2年前に雪の中を歩き回っていて見つけたポイントでそれ以来冬が来るたびに狙っていたのに対し3枚目はたまたま現場で誰かが見つけた個体を教えてもらって撮ったという違いがある。ところで日頃何気なく使っているシャッターチャンスという言葉だが「チャンス(chance)」を日本語に翻訳すると「好機、機会」などという意味だ。そのくらい誰でも知っていると言われるかも知れないが、ところがどっこい英語にはよく似た言葉で「オポチュニティ(opportunity)」という単語が有る。NASAの火星探査車を思い出す人も多いだろう。こちらも日本語では「好機、機会」などと訳されるが原語のニュアンスはやや異なるらしい。その違いは日本語には訳しにくく「チャンス」が偶然性の強い好機であるのに対し「オポチュニティ」は必然的な好機といった意味合いになる様だ。つまりたまたま撮れた3枚目は「チャンス」だが努力を重ね狙って撮った1枚目と2枚目は敢えて言えば「オポチュニティ」という事になる。因みに「シャッターチャンス」は和製英語であり正しくは“a photo opportunity”となるらしい。正しい英語に従えば3枚目も「オポチュニティ」という事になる。たまたま訪れた好機ではあったがカメラを持ってフィールドへ出掛けるというプロセスが有ったから偶然ではなく必然という事になるのだろうか。
分類:キツツキ目 キツツキ科
全長:29.0cm
翼開長:49.0cm
分布:本州で留鳥。日本固有種。
生息環境:平地~山地の林など。
食性:幼虫、木の実など。
フォトギャラリー:第414回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
アオゲラ(上・中=雄)
Japanese Green Woodpecker
Picus awokera awokera
撮影日:2019年1月30日
撮影時間:07時55分24秒
シャッタースピード:1/1600秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2019年1月27日
撮影時間:10時42分31秒
シャッタースピード:1/4000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:兵庫県
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2019年1月27日
撮影時間:10時37分36秒
シャッタースピード:1/2500秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:兵庫県
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
アオゲラ
第442回 2019年2月13日