今朝、嬉しいニュースが飛び込んで来た。大阪府枚方市の淀川河川敷にコウノトリが飛来したというのだ。最初に断っておくと、この写真はその映像ではない。撮影データを見て頂ければ分かる通り、先日兵庫県豊岡市で撮影した中の1枚だ。だからこれは僕がこだわる「大阪の野鳥」ではない。ただ、諸々の情報を整理すると、この個体が大阪に飛来した内の1羽である可能性がそこそこ高い事が分かった。と言うのも、ニュースによれば飛来したのは野生のものではなく、足に個体識別用の脚輪があり豊岡市の放鳥個体の内の5羽だとの事で、僕の記憶が正しければ放鳥個体は僅か十羽前後でしかないからだ。豊岡市内で目撃した放鳥個体は4羽で、場所は「兵庫県立コウノトリの郷公園」からせいぜい数キロメートルの河川だったが、枚方市は隣県とは言え直線距離で150キロメートル程も離れている。放鳥個体が餌付けに依存して公開ケージに戻って来てしまうのは決して好ましい事ではなく、早く独り立ちして欲しいと公園の職員が言っていたが、今回の5羽はとりあえず餌付けを放棄したという事で一歩前進だろう。当然厳しい生存競争にさらされるし、他の個体と遠く離れてしまうと繁殖のチャンスも減ってしまう。完全な野生復帰への道程はまだまだ遠い。ともあれ大阪にコウノトリが飛来したのは何十年ぶりなのだろう。少しでも長く大阪に留まって欲しいものだ。絶滅危惧ⅠA類。もうこの上には野生絶滅のトキしか現存していない。
分類:コウノトリ目 コウノトリ科
全長:112.0cm
翼開長:220.0cm
分布:全国で不定期。
生息環境:河川、池、水田、干潟など。
食性:魚類、両生類、爬虫類、小型哺乳類、昆虫など。
レッドリスト:(CR)
指定:
フォトギャラリー:第27回参照
撮影難易度:★★★★★
コウノトリ
Oriental Stork
Ciconia boyciana
撮影日:2009年9月25日
撮影時間:10時50分35秒
シャッタースピード:1/2000秒
絞り値:F11.2
撮影モード:マニュアル
焦点距離:600mm(換算900mm)
ISO感度:1600
撮影地:兵庫県
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon ED AF NIKKOR 70-300mm1:4-5.6D
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
コウノトリ
第31回 2009年10月22日