一度食べて以来、僕が毎年楽しみにしているアンコウ(右手前)は仕込みに丸一日掛かるそうなので予約しておかなければいつも有る訳ではない。そしてアサリ(右奥)、ウニ(中央)、刺身盛り合わせ(左)、この他にもう数品と付け出しに加え熱燗3合で僕にとってはたまの贅沢。立地が輪島港の近くなので舳倉島帰りの野鳥ファンも多く訪れると言う。この日はたまたまカウンター席で隣に座った渡り鳥みたいな人と話が弾んだ。聞けばバイクで予定を立てずに旅をしていて、たまたま輪島で宿が取れたのでこの店に来たと言う。こういう言わば行き当たりばったりな旅のスタイルには憧れは有るものの、そんな無計画な旅をして宿が取れなかったらどうするのかとリスクを考えてしまうと真似出来ない。僕はどうしても予め予定を立てて効率的にあれもこれも見て全て予定通りという旅を計画してしまう。全く予定を立てない野鳥の渡りにも似た白紙の旅というのは敢えてリスクにチャレンジしてアクシデントをも楽しむという流儀なのだろう。世の中は何とかなるものなのかも知れない。
知らない店に初めて入るのは少なからず緊張する。3年前、恐る恐るのれんをくぐって以来毎年呑みに行っている輪島市内の郷土料理の店。ご主人にHP掲載の承諾を得たので紹介する事にした。
割烹「名月」(輪島市内)