田園地帯を歩いていたらノスリの姿が有った。虹彩が黄白色であり翼を広げた別カットで翼後縁の羽先が一様なのが見えたので幼鳥と判断した。日常的に見ているノスリだがここまで虹彩がはっきり見え幼鳥と判断出来る画像が得られたのは初めてだ。
カケスはいつも行く探鳥地で数羽が群れていた。いつも深い木々の陰に隠れてなかなか姿を見せないがこの時は林縁部に居て逃げなかった。前回コラムで愛用のレンズが故障した事に触れピンチヒッターでかつて使用していた旧式レンズを登用したとお伝えしたが、悪い事というのは続くもので何とそのレンズも故障してしまったのでカケスの撮影には約20年前に愛用していた更に古いレンズを引っ張り出して来た。こういう新旧のカメラとレンズの組み合わせが可能なのもニコンF以来レンズマウントを変更していないニコンの強みだ(このレンズはそこまで古くはないが)。そんなレンズだから当然フォトギャラリー初登場かと思いきやフィルムカメラ時代の1992年にシジュウカラの撮影で使用した画像をスキャンして第81回で掲載していた。但しこのレンズは焦点距離が野鳥撮影には不足なのでテレコンを噛ました。そのテレコンがマニュアル仕様なのでMFに加え撮影モードもマニュアルとなった。子供のころ父親のトプコン製レンジファインダー機を借りてスナップ撮影していた時はメカニカルカメラだからマニュアル撮影しか無かったし現在もレフレックスレンズを使う時はマニュアル撮影しているから何の違和感も無く使用出来た。しかもデジカメはその場で画像を確認出来るから試し撮りでカメラ自体を単体露出計として使える。このレンズは鏡筒が金属製なので手持ち撮影するにはちょっと重いが幸い手ブレもほとんど無く光線が弱かった割にはそれなりの画は撮れた。

初歩のバードウォッチング:撮影参照
分類:スズメ目 カラス科
全長:33.0cm
翼開長:50.0cm
分布:九州屋久島以北で留鳥または漂鳥。
生息環境:平地~山地の林。
食性:木の実など。
フォトギャラリー:第210回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
カケス
Eurasian Jay
Garrulus glandarius
撮影日:2017年1月12日
撮影時間:08時47分49秒
シャッタースピード:1/100秒
絞り値:F11.2
撮影モード:マニュアル
焦点距離:420mm(換算630mm)
ISO感度:640
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF NIKKOR 70-210mm 1:4-5.6
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:タカ目 タカ科
全長:雄52.0cm 雌57.0cm
翼開長:122.0~137.0cm
分布:北海道~四国で留鳥。その他で冬鳥。
生息環境:平地~亜高山の林。
食性:小型哺乳類など。
フォトギャラリー:第258回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
ノスリ(幼鳥)
Common Buzzard
Buteo buteo
撮影日:2017年1月6日
撮影時間:12時02分40秒
シャッタースピード:1/1250秒
絞り値:F6.3
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
ノスリ カケス
第269回 2017年1月20日