メダイチドリの嘴
オオメダイチドリの嘴
拡大写真;
5月に飛来したばかりのカラフトアオアシシギが再び大阪南港野鳥園に飛来した。とは言っても今回は幼鳥だから別個体。この日は事前情報を仕入れた訳ではなく干潮のタイミングが良かったのでたまたまここに来てみたらレンジャーが遠方の水際に見つけてくれた。まさかこんな短期間の内に2度も見られるとは思わなかった。遠方だったが辛抱強く観察していると徐々に展望塔に近づいて来てくれた。2度目なのでだんだんアオアシシギとの違いが判って来た。最も判りやすいアオアシシギとの識別点は足の色で明らかに黄色味が強い。また翼下面が白く見えテールバンドが目立たずが白っぽい。1枚目の飛びものはこれらの特徴を網羅している。カラフトアオアシシギのその他の特徴は足が短く飛翔時に尾羽からの突出が小さい、第2趾と第3趾の間に大きく蹼が有るなど(フォトギャラリー第465回参照)。
レンジャーが現場に居合わせるといろいろ見つけてくれるので盛り上がる。個人的にこれまで縁の無かったオオメダイチドリを見つけたのもレンジャーだった。ややこしい事にこの日の干潟にはメダイチドリも居て遠方のオオメダイチドリを見つけるのはアマチュアには難しかった。両種の主な識別点は嘴の長さでオオメダイチドリの方が長い(下記拡大写真参照)。近ければかなりはっきりと違いの判る長さだが遠方だと難しい。その他オオメダイチドリは足が長く飛翔時に尾の先からの足の突出が大きいとされる。体も大きいが並んで立ってくれないとよく判らない。雄夏羽ではメダイチドリにはの橙色部の上縁に黒線が有るがオオメダイチドリには黒線は無い。しかしメダイチドリ雌にも無いから黒線が有ればメダイチドリ雄と判るに過ぎない。幼羽や冬羽では羽色に目立った違いは無い。この個体は体上面の羽縁が淡色なので幼鳥と思われる。長らく行き違いになっていた野鳥だがピン甘ながらやっと撮れた。数少ない旅鳥とは言え何年掛かったことか・・・。
ここまででも充分な撮れ高だったがこの日は普段よりもシギチが近くまで接近してくれた。キリアイはたいてい1羽だけトウネンの群れの中に混ざっていたりする程度だが今回は2羽が共に行動していて揃って近距離に来てくれた。キリアイのツーショットなど撮れるチャンスはなかなか無い。この日は特にサービス良く2度ほど展望塔の足元まで来てくれた。
いつも遠方に居るトウネンもつられてか足元まで来た。小さい鳥なのでそういうチャンスは貴重だがちょこまかとした動きに翻弄されてチャンスを生かしきれずボケピンになってしまったので画像は割愛した。

アオアシシギ:フォトギャラリー第491回他参照
メダイチドリ:フォトギャラリー第466回他参照
トウネン:フォトギャラリー第407回他参照
類似種の識別:アオアシシギとカラフトアオアシシギオオオメダイチドリとメダイチドリ参照
初歩のバードウォッチング:足(脚)の形色彩・斑紋参照
分類:チドリ目 シギ科
全長:16.0cm
翼開長:37.0~39.0cm
分布:北海道、本州で旅鳥。
生息環境:水田、河川、干潟など。
食性:甲殻類、貝類、ゴカイ、ミミズ、幼虫など。
フォトギャラリー:第230回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
キリアイ
Broad-billed Sandpiper
Limicola falcinellus
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:12時05分20秒
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:12時01分30秒
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:11時15分34秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 チドリ科
全長:24.0cm
翼開長:56.0cm
分布:全国で少ない旅鳥、九州以南で少数が越冬。
生息環境:干潟、砂浜、河口など。
食性:カニなど。
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★★☆☆
オオメダイチドリ(幼鳥と思われる)
Great Sand Plover
Charadrius leschenaultii
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:11時11分13秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:11時10分17秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 シギ科
全長:30.0cm
翼開長:不詳
分布:全国で稀な旅鳥。
生息環境:干潟、河口など。
食性:甲殻類、魚類、軟体動物など。
レッドリスト:絶滅危惧ⅠA類(CR)
フォトギャラリー:第465回参照
撮影難易度:★★★★☆
カラフトアオアシシギ(幼鳥)
Nordmann’s Greenshannk
Tringa guttifer
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:10時28分52秒
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2019年8月31日
撮影時間:10時25分49秒
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
カラフトアオアシシギ オオメダイチドリ キリアイ オオメダイチドリの嘴 メダイチドリの嘴
第494回 2019年9月11日