余録のついでに、以前頂上付近から撮影した神々しい雲海。
3合目:16時56分到着。小休止。下山は楽かと思いきや位置エネルギーの加わった自分の全体重を代わる代わる片足で支えながら降りるので筋力を使い果たした足には思っていたより負荷が大きく感じられた。一歩降りるのがこんなにきついと感じたのは初めてだ。
1合目:17時58分到着。小休止。限界を超えた体力でよろけながらの下山。ここまで降りて来ても無事下山出来る確証は無かった。天候は回復していたが夕日がだいぶ傾いて来て不安になる。
上野登山口:18時39分到着。とっぷりと日が暮れて真っ暗になる寸前に下山完了。ここまでが登山。看板には登りの所要時間3時間20分と書かれていたが、結果的に一度も使わなかった三脚を含め撮影機材など約5kgの荷物を背負っていたとは言え、登るのに5時間半、下るのに4時間かかった。ちょっと無謀だったかもと反省。結局終ってみれば道中見かけた野鳥はホオジロとセグロセキレイだけだった。
5合目:16時33分到着。小休止。ニホンジカを見かける。
下山:14時50分下山開始。山の天気は変わり易い。弁当の残りを平らげたころ急に強い風が吹き始めガスって来た。早くも下山開始。山は下りの方が危ないと言うから一歩一歩注意深く降りる。ちょっとした小石を踏んだだけでバランスを崩す。浮石に注意。
山頂:標高1377m。14時18分登頂!車で登った時には何の感慨も無く興味も無かった山頂の標識だが自力で登ったら燦然と輝いて見えた。ワンタッチして達成感に浸る。
9合目:標高1300m。14時頃それと気付かず通過。ようやく頂上が間近に見えて来て傾斜が緩くなる。もう声が聞こえるくらい近い。ここまで来て引き返す人は居ないだろう。一気にアタック。
8合目:標高1220m。13時14分到着。食事休憩。頂上で食べようと思っていた手弁当を半分だけ食べる。想定していたとは言え難所続きで体力の消耗が激しく、景色を眺める余裕も野鳥を探す余力も無い。気圧の影響か、荒くなった呼吸がなかなか治まらない。
「人に出来て自分に出来ない筈は無い!」ここからは気力だけで登る。
7合目:標高1080m。12時28分到着。小休止。いよいよ1000m超え。登って来た道が見下ろせる。ここまで自力で登って来たのだと思うと励みになる。下界と3合目、5合目、6合目辺りが写っている。登山道の傾斜がきつくなり、ちょっと登っては休む、の繰り返しで一気にペースダウン。ここからが正念場。
上野登山口:標高220m。9月9日08時51分いざ出発!付近には駐車場がたくさん有り、空車だらけだった。駐車料金が500円、入山料が300円。入山届を書いて登山開始。
1合目:標高420m。09時22分通過。この辺りまでは林の中の登山道。ほぼ普段通りで楽勝かと思いきや・・・
2合目:標高580m。09時39分通過。まだ登り始めなのにけっこう傾斜がきつい。1合目からここまでかつてゲレンデだったらしい斜面を直線的に登る。振り向けば琵琶湖が見え始める。斜度は概ね20~30度くらいだろうか。スキー場としては初級~中級レベル。
3合目:標高720m。10時31分到着。まだまだ先は長いのに早くもスタミナ切れでトイレ休憩。
4合目:標高800m。11時01分通過。実はこの辺りが距離的にも標高的にも中間地点。
5合目:標高880m。11時16分到着。休憩。
6合目:標高990m。11時48分通過。この辺りからは見上げれば首が痛くなる様な角度で遥かな高さに頂上付近が見え、メンタル的にきつい。つづら折りの登山道が幾重にも続く。ここで挫折している人を見かけた。
これまで何度か車で登った伊吹山、いつか自分の足で登りたいと思っていた。20代の頃に1729mの大山に登った事は有ったが50代の僕にとって1377mの伊吹山は地獄の様な登山だった。体力にはそこそこ自信が有ったが甘かった。伊吹山は初心者向けとの事だが麓から登ると高低差が有り、単純に比較は出来ないが例えば5合目から登る富士山と実質200mくらいしか変わらない。
余録;伊吹山登山
最初に言ってしまうと今回は半ば番外編、実は余録の方がメインだ。先日伊吹山に徒歩で登ったものの肝心の野鳥にはほとんど出会えなかったので、本編は伊吹山を舞台に在庫写真でお茶を濁す事にした。
画質は悪いがどちらも伊吹山で過去に撮影したイヌワシとトビで、いかに両者の外見が似ているかを示す写真だ。とは言え似ているのは外見だけで、あらゆる点で全く似て非なるものだ。英名もイヌワシが「金色の鷲」なのに対しトビは「黒い凧」といういささか情けないネーミングだ。
このイヌワシは幼鳥から第3回夏羽の間くらいと思われるが、距離が有って画質が悪くピントも甘いので掲載を見合わせていたものだ。幼鳥は初列風切羽の基部と羽の基部が白いので比較的分かりやすい。
トビを他のワシタカ類と見分ける最初の識別点は特徴的な凹尾だが、この様に羽が擦り切れている個体は厄介だ。写真でよく見れば同定も出来るが撮影中に瞬時に見分けるのは難しい。こんなトビを撮影してイヌワシだと思い込んでいたら悲劇だ。
分類:タカ目 タカ科
全長:雄58.5cm 雌68.5cm
翼開長:157.0~162.0cm
分布:九州以北で留鳥。
生息環境:海岸~山地の農地など。
食性:魚類、爬虫類、両生類、昆虫などの主に屍肉。
フォトギャラリー:第21回参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
トビ
Black Kite
Milvus migrans
撮影日:2013年8月15日
撮影時間:10時43分17秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F5.6
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:滋賀県
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:タカ目 タカ科
全長:84.0cm
翼開長:167.5~213.0cm
分布:局地的に留鳥。
生息環境:低山から亜高山帯の岩場、林など。
食性:哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類など。
レッドリスト:
絶滅危惧ⅠB類(EN)
指定:
天然記念物
フォトギャラリー:第85回第92回参照
撮影難易度:★★★★☆
イヌワシ
Golden Eagle
Aquila chrysaetos
撮影日:2013年7月16日
撮影時間:14時22分37秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:滋賀県
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
イヌワシ トビ 伊吹山登山
第151回 2014年9月19日