余録;モリアオガエルの卵
レッドリスト:
大阪府指定の準絶滅危惧ほか
指定:岩手県などで国指定の
天然記念物
ハチクマを撮影したポイントの近くで見かけた。残念ながら親の姿は見当たらなかった。
5月9日以来3羽目のハチクマだ。翼後縁の横斑が薄いので幼鳥と思われる。一瞬トビと思ったほど黒っぽかったので暗色型の様だが、逆光なので中間型が黒く見えたのかも知れない。前の2羽も今回もソアリング(螺旋状に帆翔)していたから容易に追随出来たが、逆光下の黒っぽい被写体にMFでピントを合わせるのは結構大変だし、適正露出を得るのも簡単ではない。そもそも準絶滅危惧のハチクマがこれ程飛来する事自体が考えられない様な話なので、滅多に見られないという希少性を考慮して、撮影難度は高く星4個とした。ただオオタカなどが時折見せる直線的な飛翔と比べると、ソアリングは滞空時間が長いので多少は難度が低い。
比較の為にトビを載せておく。トビは主に屍肉を漁るスカベンジャーだから飛翔速度は遅く、海岸付近の上空を群れでソアリングしている事が多い。ごく希には狩りもするらしいが見た事は無い。タカ科の中でも大型の部類だし、がタカ科唯一の凹型だからすぐに見分けがつく。翼下面の初列風切基部が白いのも特徴のひとつだ。個体数が多く、飛翔時間が長いうえに速度が遅く、大型の野鳥だから発見も撮影も易しい。ただしトビも黒っぽいから逆光の時は黒ツブレに注意が必要だし、比較的高空を飛んでいる事が多いので大型とは言えアップで撮るにはひと手間かかる。また山地では海岸付近と比べて個体数は多くなく単独の場合がほとんどだし、1ヶ所には留まらずソアリングしながら移動して行くから、狙って撮るのはさほど簡単ではない。と言う訳で撮影難易度は限りなく星1個に近い2個。最初から狙って撮る程の被写体でもないが、広島でトビでも撮ろうかと思って河川敷を歩いていたらミサゴをゲットしたなどという事もあるから、とりあえず狙ってみるのも悪くはない。ちなみに私事だがD40購入後記念すべき最初の被写体となった野鳥がトビだった。

類似種の識別:イヌワシとトビ参照
分類:タカ目 タカ科
全長:雄58.5cm 雌68.5cm
翼開長:157.0~162.0cm
分布:九州以北で留鳥。
生息環境:海岸~山地の農地など。
食性:魚類、爬虫類、両生類、昆虫などの主に屍肉。
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★☆☆☆
トビ
Black Kite
Milvus migrans
撮影日:2009年5月27日
撮影時間:12時09分09秒
シャッタースピード:1/1600秒
絞り値:F11.2
撮影モード:マニュアル
焦点距離:600mm(換算900mm)
ISO感度:1600
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon ED AF NIKKOR 70-300mm1:4-5.6D
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:タカ目 タカ科
全長:雄57.0cm 雌61.0cm
翼開長:121~135cm
分布:北海道~九州で夏鳥。
生息環境:山地の森林。
食性:蜂などの昆虫、爬虫類、両生類、鳥類。
レッドリスト:
準絶滅危惧(NT)
フォトギャラリー:第7回第10回参照
撮影難易度:★★★★☆
ハチクマ(幼鳥)
Honey Buzzard
Pernis ptilorhynchus
撮影日:2009年6月27日
撮影時間:10時31分24秒
シャッタースピード:1/1600秒
絞り値:F11.2
撮影モード:マニュアル
焦点距離:600mm(換算900mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon ED AF NIKKOR 70-300mm1:4-5.6D
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
ハチクマ トビ モリアオガエルの卵
第21回 2009年7月3日