拡大写真;チュウダイサギ(?)の足(本編とは別カット)
いつも亜種の識別に難儀するダイサギ。亜種チュウダイサギは夏鳥だが真冬にも見ることが有るから季節因子だけで識別してはならない。図鑑に載っている事柄は飽くまで傾向であって自然界ではイレギュラーが起こる可能性は常に有る。しかも季節的にもそろそろ夏鳥が渡来しても不思議ではない時季になって来た。この個体はが黄色っぽいので亜種ダイサギと思ったが脛の下の跗蹠(フショ)は黒っぽく見えるので悩ましい。脛が黄色いから亜種ダイサギだろうと考えるのは早合点で、チュウダイサギは脛や跗蹠が黒いとされるが図鑑によれば脛が肉色を帯びるものが有るとされるし別カットでは亜種ダイサギほど跗蹠がはっきり黄色くない(下記拡大写真参照)。さんざん悩んだあげく結局肉眼で見た印象がアオサギより小さく感じられたのでその第一印象を信じてチュウダイサギと判断した(亜種ダイサギはアオサギと同大かやや大きいとされる)。同定に自信が無いのでキャプションには「?」を付けたが所詮野鳥の同定に100%という事は無いし次のアオサギにしたって誰も知らない未知の別種の可能性も完全にゼロではないのだから100%絶対に間違い無いと誰が言い切れるだろうか(わはは開き直ってしまった・・・)
そのアオサギだが数時間後別の場所で見たこの個体は綺麗な婚姻色になっていた(嘴、眼先、足が赤い)。なお「日本産鳥類測定表」(日本野鳥の会大阪支部)を参考にして今回から両種の全長と翼開長を見直した。
カワウも生殖羽になりかけていた。図鑑によれば生殖羽ではの下に紅色斑が出て顔や脛、に白い羽が生え嘴が黒ずむとされるがこの個体は未だそこまでにはなってないから移行中と思われる。「婚姻色」とか「生殖羽」とか表現は違うがいずれも「繁殖羽」の事だ。だがアオサギは羽色が変わる訳でもないし飾り羽が(新たに)出る訳でもないから「婚姻色」という表現が妥当だ。カワウは「繁殖羽」でもいいのだけど海鳥の図鑑の表現に従った。

亜種ダイサギ:フォトギャラリー第302回他参照
分類:カツオドリ目 ウ科
全長:81.0cm
翼開長:150.0cm
分布:東北以北で夏鳥。九州以南で冬鳥。その中間で留鳥。
生息環境:湖、池、河川など。
食性:魚類など。
フォトギャラリー:第367回他参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
カワウ(生殖羽に移行中)
Great Cormorant
Phalacrocorax carbo
撮影日:2019年3月14日
撮影時間:11時37分15秒
シャッタースピード:1/640秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:京都府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:ペリカン目 サギ科
全長:93.0cm
翼開長:160.5cm
分布:全国で留鳥または漂鳥。
生息環境:海岸、湖沼、河川、水田など。
食性:魚類、両生類、爬虫類など。
フォトギャラリー:第365回他参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
アオサギ(婚姻色)
Grey Heron
Ardea cinerea
撮影日:2019年3月14日
撮影時間:14時14分16秒
シャッタースピード:1/2000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:京都府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:ペリカン目 サギ科
全長:89.0cm
翼開長:130.0cm
分布:本州以南で夏鳥。
生息環境:湖沼、河川、水田など。
食性:魚類、両生類など。
フォトギャラリー:第353回他参照
撮影難易度:★☆☆☆☆
Eastern Great Egret
Ardea alba modesta
ダイサギ(チュウダイサギ?)
撮影日:2019年3月14日
撮影時間:09時53分37秒
シャッタースピード:1/4000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:京都府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
チュウダイサギ アオサギ カワウ チュウダイサギの足
第451回 2019年3月25日