涼しい朝の内にいつもの地元の里山に向かったら暗がりから大きな影が飛び立ち枝に止まるのが見えた。これは見慣れない奴だと直感しファインダーに目を凝らす。暗い林の中だったのでよく見えないままカメラを信じて数枚切る。予めISO感度を上げてあったにもかかわらずスローシャッターになってしまったがどうにか画になっていた。嘴が短いのでミゾゴイだろうなとは現場でも判った。長らく野鳥ファンをやって来たが初めて見つけた。この鳥の難しさはサギ科には珍しく密林を好むうえ半夜行性で昼間は非活動的な習性にある。絶滅危惧種で個体数も少ない(世界で1000羽から2500羽程度とされる)。いつかは出会えるだろうと思っていたが会えそうで会えなかった。しかしその時は突然やって来た。まさか地元で出会えるとは驚きだ。飛び去るまでのほんの束の間ポーズを取ってくれたのも幸運だった。いつもは彩度をほとんど触らず生データに近い画像を載せているが今回は撮影条件が厳しく色がほとんど再現されていなかったので彩度を強めに強調し暖色系を調整した。どうでもいい事だが撮影時刻は7時7分7秒だった。
分類:ペリカン目 サギ科
全長:49.0cm
翼開長:87.0cm
分布:主に本州、四国、九州で夏鳥。
生息環境:低山の林など。
食性:サワガニ、両生類、魚類など。
レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★★★☆
ミゾゴイ
Japanese Night Heron
Gorsachius goisagi
撮影日:2021年7月28日
撮影時間:07時07分07秒
シャッタースピード:1/25秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:1250
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
ミゾゴイ
第658回 2021年7月31日