第５５７回　野鳥王国フォトギャラリー

自宅近くのいつものポイントで酷い撮影条件ながら季節外れのジョウビタキが撮れた。渡り途中と思われテリトリーを主張している訳ではなさそうなのでジョウビタキにしてはちゃんと姿を見せてくれず光線も弱くてこんな画しか得られなかった。最近個人的な記録で近畿圏における過去最も早い初認日や最も遅い終認日の更新が相次いでいるが今回はジョウビタキの終認日だ（フォトギャラリー第５４５回・第５５１回・第５５４回・第５５５回参照）。これまでの記録は４月１２日だったがこれを１１年ぶりに１ヶ月以上も更新した。既にかなり季節外れだ。ところでこのジョウビタキ、よく見ると翼に白斑が無い。シロビタイジョウビタキには白斑が無いので「すわ珍鳥かも」と思ったが図鑑によればジョウビタキにも白斑が小さい個体が有り摩耗してほとんど無い様に見える場合が有るとの事で恐らくそのパターンだろうと思われる。これはこれで面白い記録が撮れた。シロビタイジョウビタキは図鑑によれば過去日本国内では２例しか記録が無く２度とも１９９０年代に舳倉島で記録されたのみだから大阪で僕ごときの素人が偶然撮影出来る様な代物ではなくほとんど有り得ないと言うべきだ。本来はヨーロッパから西アジアなどで繁殖しアフリカ中部で越冬する鳥だから、もし居ても籠抜けあるいはその二次分布という可能性が高い。こんな所に珍鳥なんか居るはずが無いが過去には自宅から徒歩圏の別のポイントでシマノジコなどの珍鳥を撮影した事も有るからどんな可能性だってゼロではない（フォトギャラリー第２３１回参照）。ひょっとしてという事も無いとは言い切れないからいずれ然るべき人に同定してもらうまでのお楽しみだ。
そしてこのポイントではお約束のアオバトが顔を見せてくれた。ジョウビタキと撮影時刻に開きが有るのはジョウビタキの撮影後一旦帰宅した後にパソコン画面を見てもしやと思い急いで現場に戻った時に撮れたからだ。ひと頃と比べて個体数が減ったのかあまり見られなくなって来た。この時もこの１羽しか見られなかった。
イカルは久々なのでオマケ。

ところで間もなく緊急事態宣言も全面解除されると思うけど今月いっぱいは都道府県境を越えての遠征は出来ないので、行った気になる旅動画で気分転換できればと思い２０１８年公開のフォトギャラリー第３８６回～３９３回をリメイクし未公開画像も交えてＹｏｕｔｕｂｅにアップした（フェリーと高速バスで行く北海道天売島バードウォッチングの旅）。大阪府（１，８９６ｋ㎡）は香川県（１，８７６ｋ㎡）に次いで全国で２番目に狭いから府県境を越えられないと窮屈な思いを強いられる（かつては最も狭かったが大阪湾の埋め立てが進んで香川県を抜いた）。因みに最も広い県は北海道ではなく（北海道は県ではない）僕も住んだことの有る岩手県（１５，２７８ｋ㎡）で四国本島（１８，２９７ｋ㎡）に匹敵する。南極みたいに特殊な環境ならいざ知らずこれだけの面積の中で人が社会生活をしていて感染者ゼロとは世界的に見ても驚嘆すべき奇跡と言えるのではないだろうか。