スリーショット
ツバメシジミ
余録;
この日の時点で大阪市内に蔓延防止措置が取られていた。大阪市民の人は引き続き大変だなぁと思いつつ僕は一つ大きな勘違いをして大阪南港野鳥園へ出掛けた。帰宅後に分かった事だが大阪市外から市内への移動にも自粛要請が出ていた。言い訳がましく聞こえるかも知れないが緊急事態宣言との違いが分かりにくいという声も有る。公表されている数字も断片的でどこまで正確なものなのか、もう訳が分からなくなっている。また蔓延防止措置や緊急事態宣言の根拠は病床の逼迫だと言う。コロナが明るみに出た当初ならいざ知らずもう1年も経過したのだから病床を確保する時間は幾らでも有ったはずなのに、これでは行政の怠慢ではないかと言われても仕方がないだろう。とは言えコロナを制圧しなければならないのは人類共通の命題だ。蔓延防止したいのはやまやまだ。本来「自粛」とは自らの判断で行うものだろう。出来れば不要不急の外出は控えたい。しかし職業として野鳥を撮影している人やこれを仕事にしようと思っている人、老後のライフワークとしているお年寄りにまで自粛を求める事は忍びない。それに野鳥観察は不要不急の外出とも言い切れない。そもそも散歩程度の外出は健康維持の為に必要とされている。しかしこうまで自粛を求められては引け目を感じて外出を控えてしまう人も居るだろう。
それはともかく野鳥たちは常に絶滅の危機と背中合わせの世界で生きている。彼らの生き残りにはろくに関心を寄せて来なかったのにいざ自分たち人間の生存が脅かされる事態になると途端にあたふた慌てているのは因果応報というものかも知れない。
掲載順は前後するがこの日最初に見られたのはオオルリだった。たまたま初めてここに来たという人が居合わせていろいろ助言させてもらいながら撮影した。その人は野鳥ファンという訳ではなく夢洲に草原の緑を撮りに来たついでに寄ってみたとの事だった。オオルリの名前だけは聞いた事が有るが見たのは初めてだと感動されていた。僕もオオルリが撮れると未だにちょっと嬉しい。個人的には今季初認だったので尚更だ。さすが平地は山地と比べて春の訪れが早い。
干潟はシギチの渡来が始まったばかりという状況で近くには寄って来てくれず遠方の画像ばかりだ。ダイゼンとの識別が難しいムナグロだがこの時はレンジャーが居て識別してくれていた。腋羽が見られれば一目瞭然だがそれが見られずこの距離(数百メートル)で嘴だけ見て(?)識別してしまうのだからプロはやっぱり凄い。運良く夏羽と冬羽のツーショットが撮れた。
シロチドリは小さいので無理に拡大しており更に画質が酷い。正真正銘の絶滅危惧種だ。
メダイチドリも小さいのでどうしてもこういう画になってしまう。ここまでのチドリ3種のスリーショットも撮れるには撮れた(下記余録参照)。
午前中は満潮だったので園内の雑木林を中心に探鳥し昼頃から午後にかけて干潟を観察したが午後からは成果が無く帰路についた。夕方帰路の途中とある河川敷を歩いているとセキレイ的な動きの地味な野鳥を見つけた。タヒバリだったがあまり見る機会の無い野鳥なので何かな?と思い撮ってみるまで判らなかった。珍鳥でもないが何とフォトギャラリーには6年半弱ぶりの掲載だ。よって撮影難易度を星1個から2個に増やした。はっきり識別出来るレベルで撮れたのは2年半ぶりだがこれほどクリアに近距離で撮れたのは初めてだ。普通種のはずだが余程縁が薄いのだろうか?
ダイゼン:フォトギャラリー第584回他参照
類似種の識別:ダイゼンとムナグロ参照
初歩のバードウォッチング:色彩・斑紋参照
分類:スズメ目 セキレイ科
全長:16.0cm
翼開長:26.0cm
分布:本州以南で冬鳥、北海道で旅鳥。
生息環境:農耕地、河川、干潟など。
食性:昆虫、蜘蛛など。
フォトギャラリー:
第159回参照
撮影難易度:★★☆☆☆
タヒバリ
Buff-bellied Pipit
Anthus rubescens
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:16時28分19秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:16時26分43秒
シャッタースピード:1/400秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:スズメ目 ヒタキ科
全長:16.0cm
翼開長:27.0cm
分布:九州以北で夏鳥。
生息環境:平地~山地の川沿の林など。
食性:昆虫、蜘蛛、木の実など。
フォトギャラリー:
第593回他参照
撮影難易度:★★☆☆☆
オオルリ(雄)
Blue-and-white Flycatcher
Cyanoptila cyanomelana
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:09時54分21秒
シャッタースピード:1/2500秒
絞り値:F5.6
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
分類:チドリ目 チドリ科
全長:20.0cm
翼開長:40.0cm
分布:全国で旅鳥。
生息環境:干潟。河口、水田など。
食性:ゴカイ、貝類、甲殻類など。
フォトギャラリー:
第466回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
メダイチドリ(雄夏羽)
Lesser Sand Plover
Charadrius mongolus
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:12時26分58秒
シャッタースピード:1/640秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 チドリ科
全長:17.0cm
翼開長:35.5cm
分布:全国で留鳥または漂鳥、北日本で夏鳥。
生息環境:海岸、河川、干潟など。
食性:ゴカイ、甲殻類、貝類の幼生など。
レッドリスト:
(VU)
フォトギャラリー:
第466回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
シロチドリ
Kentishu Plover
Charadrius alexandrinus
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:12時26分18秒
シャッタースピード:1/640秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:チドリ目 チドリ科
全長:24.0cm
翼開長:50.0cm
分布:全国で旅鳥。
生息環境:河川、干潟、農耕地など。
食性:昆虫、甲殻類、貝類、ミミズなど。
フォトギャラリー:
第582回他参照
撮影難易度:★★★☆☆
ムナグロ(上・下左=夏羽、中・下右=冬羽)
Pacific Golden Plover
Pluvialis fulva
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:12時45分05秒
シャッタースピード:1/800秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:12時45分29秒
シャッタースピード:1/800秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
撮影日:2021年4月12日
撮影時間:12時33分51秒
シャッタースピード:1/800秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
ムナグロ シロチドリ メダイチドリ オオルリ タヒバリ スリーショット ツバメシジミ
第637回 2021年4月24日