Red-rumped Swallow
Hirundo daurica
Brown Hawk-Owl
Ninox scutulata
Ural Owl
Strix uralensis
もう1ヶ月以上前の事だが、同じ木にフクロウとアオバズクが止まっていた。同じ木とは言っても枝の一本一本が巨木と言えるくらいとんでもない巨木だ。フクロウが営巣中だったのでアオバズクは遠慮して遠巻きにしていたが、待ちきれなくなったのか同じく営巣にやって来た様だ。ここ数年、同じ木に営巣している。
毛糸玉みたいなフクロウの巣立ち雛は、近い様に見えるが巨木のてっぺん付近に止まっていて、見えるアングルが限られているうえ、どこから見ても枝被りという状態だった。何とか眼は開いているがかなり眠そうだ。
アオバズクはいつも通りのアオバズクだ。以前地元の人に聞いた「いい話」が有る。聞くところによると、数年前アオバズクの雌親が子育て半ばで落鳥してしまった事が有ったそうだ。その際どこからともなく他の雌がやって来て子育てを手伝い、1羽の雛を除いて他の雛鳥が巣立ち、雄親と一緒に飛び去ってしまった後も、残った雛の面倒を最後まで見て立派に育て上げたそうだ。図鑑によれば同種または異種の個体が繁殖を手伝う「ヘルパー」という行動が見られるというが、まさにその伝説の行動がここで見られていた訳だ。もしかするとこの個体は立派に成長したその雛かも知れない。
翌月、いつも車で行く野鳥撮影ポイントまで歩いて行ってみた。当たり前の話だが、車なら10分くらいなのに歩いたら2時間かかった。通い慣れた道でも歩くと距離感が全然違うし見える景色も違う。お陰で途中、車で通ったら気付かない様な所にコシアカツバメの巣を発見した。この様に特徴の有る徳利型で、ツバメやイワツバメの巣より凝った造りだ(フォトギャラリー第117回参照)。とてもじゃないが雛の姿は見えない。余談だがこのコシアカツバメでフォトギャラリーのコラムが第300話の大台に乗った。
ところで山間部の高速道路を運転しているとノスリなどが視界に入って来る事がある。さすがに撮影は出来ないが、それがノスリだと分かるのは見慣れているからだろう。野鳥を見慣れない人はそれと気付かずにトビか何かだと思って見過ごしている可能性がある。車やバス、電車の車窓からは野鳥が見辛いものだ。野鳥なんか居ない様に見える所でも歩いてみると彼らの存在に気付く事がある。野鳥ファンになる前は、こういう野鳥が居ても気付いていなかっただけなんだと思う。何でもそうだが興味を持って良く見てみると、新たな発見が有るし視野も広がるのだと思う。

ツバメ:フォトギャラリー第11回第117回参照
イワツバメ:フォトギャラリー第83回第84回第117回第136回参照
ショウドウツバメ:フォトギャラリー第71回参照
コシアカツバメ
分類:スズメ目 ツバメ科
全長:19.0cm
翼開長:32.0cm
分布:九州以北で夏鳥。一部越冬。
生息環境:住宅地、農耕地、海岸など。
食性:昆虫。
フォトギャラリー:第11回第84回参照
撮影難易度:★★★☆☆
撮影日:2014年6月25日
撮影時間:17時27分03秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F5.6
撮影モード:プログラムAE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
撮影日:2014年6月25日
撮影時間:17時21分52秒
シャッタースピード:1/2000秒
絞り値:F5.6
撮影モード:プログラムAE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon AF-S NIKKOR55-300mm 1:4.5-5.6G ED VR
アオバズク
分類:フクロウ目 フクロウ科
全長:29.0cm
翼開長:66.0~76.5cm
分布:九州以北で夏鳥。
生息環境:平地~山地の林など。
食性:昆虫、鳥類、コウモリ、両生類など。
フォトギャラリー:第87回第117回参照
撮影難易度:★★★★☆
撮影日:2014年5月20日
撮影時間:10時28分13秒
シャッタースピード:1/100秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:800
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D40
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:フクロウ目 フクロウ科
全長:50.0cm
翼開長:93.5~102.0cm
分布:九州以北で留鳥。
生息環境:平地~山地の林など。
食性:ネズミ、鳥類、両生類、爬虫類、昆虫など。
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★★★☆
フクロウ(巣立ち雛)
撮影日:2014年5月20日
撮影時間:10時53分13秒
シャッタースピード:1/200秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:640
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
フクロウ アオバズク コシアカツバメ
第145回 2014年7月8日