分類:タカ目 タカ科
全長:52.0cm
翼開長:113.0cm~137.0cm
分布:全国で冬鳥。
生息環境:草原、農耕地など。
食性:小型哺乳類、両生類、鳥類など。
レッドリスト:(EN)
フォトギャラリー:第57回・第59回・第76回・第82回・第93回・第124回参照
撮影難易度:★★★★☆
おかしなもので「ジンクス」という人智を超えた非科学的なものは不思議と存在する様だ。
「自分が帰ろうと思ってカメラを片付けると野鳥が飛んで来て慌てる」というジンクスを顔見知りの野鳥ファンの人が自ら語っておられた。僕も失礼ながら「この人が帰ると野鳥が飛んで来る」と内心思っている人だったりする。ご本人も自覚していたんだ・・・と思っていると、この日もその人が期待通り本領を発揮してくれた。この日の大阪南港野鳥園には朝から野鳥の姿が皆無だったので、そんな会話をしながらその人がカメラを片付けだした。「シメシメ、そろそろ野鳥が来るという事だな・・・」と思っていると、正にその刹那、効果テキメンにチュウヒが現れた。しかもかなり長い時間上空を飛び回ってくれたので存分に撮影出来た。オマケにチュウヒが飛び去って1分も経たない内に続けざまにハイイロチュウヒ雌も現れた。こちらは短時間でカラスに追い出されてしまったので、残念ながら証拠写真しか撮れず掲載は見合わせた。
この後、再び野鳥が皆無の状態に陥ってしまったので、この人に「試しにもう一度カメラを片付けてみて欲しい」とお願いしたが呵々大笑して断られた。人生に笑いのタネは尽きないものだ。
実はこの人に限った話ではなくて、野鳥たちは不思議な事にこちらが諦めかけた正にその瞬間に姿を見せる事が多い。もしかすると野鳥たちはずっとどこかからこちらを見張っているのかも知れない。だとしたら野鳥たちこそ「マンウォッチング」をしている事になる。
ところで僕は勤め先の勤務形態の関係で平日に趣味のバードウォッチングに出掛けるから、顔見知りの野鳥ファンと言えば定年を迎えた年配男性が多い。僕の理想とする晩年の生き方の見本だ。中には自分の撮影した写真をファイリングした物を持ち歩いて見せて回る人や、自慢話に花を咲かせ過ぎて煙たがられている人も中には居るが、僕は極力そういう話にも付き合う様にしている。コタツに包まって一日中テレビばかり見て過ごす様な老後を送るのも人生かも知れないが、いい歳をしたオジサンたちが少年の様に瞳を輝かせて鳥の姿を追い求め、子供の昔に戻って無我夢中で野山を駆け回る人生の方が数段素晴らしい余生だと思うからだ。そうやって野鳥たちと出会った時の話を鳥仲間に自慢したい気持ちは痛いほどよく分かる。それに何より、こうして他ならぬ僕自身も大した事も無い写真を自慢たらしくブログで公開している。
ハイイロチュウヒ:フォトギャラリー
第37回・
第57回・
第76回・
第93回・
第102回参照
Eastern Marsh Harrier
Circus spilonotus
チュウヒ
撮影日:2014年3月4日
撮影時間:12時14分46秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
チュウヒ
第132回 2014年3月26日