余録;オオタカ幼鳥(右)とバトルするチュウヒ(左)。余りにも激しい動きに付いて行けずピンボケで見切れ。闘いは全くの互角に見えたが、こうなると軽量でホバリングが得意なチュウヒが有利か。
この日の大阪南港野鳥園はほぼ無風だったのに早朝からタカ科が乱舞する日となった。まず一番手がハイタカだった。観察所の目の前の木に止まっているのに気付かずにいたら突如飛び立って何度か葦原の上すれすれを超低空飛行で往復してオオヨシキリか何かを追い回したあと葦原の中へ隠れた。
写真は前後するが、その次に現れたのが雌の幼鳥と思われる1羽のチュウヒ。大抵チュウヒは垂直に真下を見下ろしながら低空を飛翔するのでこのアングルだと頭頂部しか見せてくれないが、運良くファンサービスで顔を上げてくれた。この個体はかなり長い時間にわたって飛び回っていた。それに反応したのか陰に潜んでいたいろんな鳥が出て来た。もう1羽の雄と思われるチュウヒ、前回掲載のものと同一個体と思われるオオタカ幼鳥、トビなどとのバトルを演じてくれたが、そこにカラスも入り乱れて大乱戦となり、どれを撮影していいのか迷う程だった。かと言って野鳥に「番号を呼ぶから順番に出て来てくれ」と言う訳にはいかない。朝から嬉しい悲鳴だった。
この日はその後、場所を大きく変えて最近行ってなかった河川敷へ移動し、3時間も歩いたがミサゴとベニマシコ雌の他はほぼ空振りに終わった。欲張り過ぎても失敗するものだ。しかし1日の成果としてはタカ科5種を撮影出来た訳で、僕としては上出来だった。

オオタカ:フォトギャラリー第1回第12回第15回第24回第30回第32回第33回第70回第82回第123回参照
トビ:フォトギャラリー第21回参照
ミサゴ:フォトギャラリー第22回第33回第34回第59回第70回参照
類似種の識別:チュウヒとハイイロチュウヒ(雌)参照
分類:タカ目 タカ科
全長:雄32.0cm 雌39.0cm
翼開長:60.0~79.0cm
分布:本州以北で留鳥または冬鳥。
生息環境:森林、農耕地。
食性:鳥類、小型哺乳類など。
レッドリスト:
準絶滅危惧(NT)
フォトギャラリー:第30回第43回第70回第102回第115回参照
撮影難易度:★★★★☆

ハイタカ
Eurasian Sparrowhawk
Accipiter nisus
撮影日:2013年12月3日
撮影時間:09時28分51秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
分類:タカ目 タカ科
全長:52.0cm
翼開長:113.0cm~137.0cm
分布:全国で冬鳥。
生息環境:草原、農耕地など。
食性:小型哺乳類、両生類、鳥類など。
レッドリスト
絶滅危惧ⅠB類(EN)
フォトギャラリー:第57回第59回第76回第82回第93回参照
撮影難易度:★★★★☆
チュウヒ
Eastern Marsh Harrier
Circus spilonotus
撮影日:2013年12月3日
撮影時間:09時36分10秒
シャッタースピード:1/320秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
チュウヒ ハイタカ オオタカ幼鳥とバトルするチュウヒ
第124回 2013年12月10日