恐らく本年のフォトギャラリーのトリを務める事になりそうなオオタカ幼鳥。この個体は大阪南港野鳥園をテリトリーにして頻繁に姿を見せているものと同一個体と思われ、フォトギャラリーに3回連続で登場する事となった(前回は「余録」)。幼鳥と言ってももう立派な体格で野鳥園の鳥たちを恐怖のどん底に陥れている。これはアオサギ・ダイサギ・コサギの混群に襲い掛かり途中で諦めて葦原の真ん中の枯れ木に止まった所だ。オオタカは大物狙いをするので体格の勝るアオサギでさえ警戒を緩める訳には行かない相手だ。フォトギャラリーでも長らくその姿を追い求めて来たが、なかなかすっきりとしたクリアな写真を撮らせてくれない忍者みたいなタカなので、そこそこ納得出来る写真が撮れたのはこれが初めてだ。幼鳥だからまだしも対人警戒心が比較的薄いという事もあるのだろう。
最近の大阪南港野鳥園はタカが多く出現し、他の野鳥たちの姿が減ってしまった。獲物が減ってタカたちも空腹のせいで姿を露出する機会が増えているのかも知れない。だが、野鳥たちがタカに捕食し尽くされて絶滅してしまう事は無い。仮にそういう事が有ったとしても、それは自然の摂理なのだから人間が干渉する事は許されないだろう。しかし、少なくともそういう原因で絶滅した種は無いし、考えるまでも無く生物の絶滅はほとんど全てが人間によってもたらされて来た。もともと渡り鳥の中継地であり野鳥を含めた生き物たちのテリトリーであった大阪湾の干潟は人間が勝手に人工護岸に改変し消滅させて来たのであり、生態系を破壊し多くの生き物を絶滅の危機に追いやっているのは人間だ。人間が追い詰めたものは人間が守る義務が有る。故にここの人工干潟を含めて、生き物のテリトリーを維持して行く責任が我々人間には有る。これは野鳥ファンという枠を超えて一人の人間として絶対に譲れない僕の考えだ。
初歩のバードウォッチング:色彩・斑紋参照
Northern Goshawk
Accipiter gentilis
オオタカ(幼鳥)
撮影日:2013年12月17日
撮影時間:12時10分57秒
シャッタースピード:1/200秒
絞り値:F16
撮影モード:マニュアル
焦点距離:1000mm(換算1500mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
:Nikon Teleconverter TC-201 2×
オオタカ
第125回 2013年12月18日