余録;コイカルとイカルの飛翔(上=コイカル・下=イカル)
コイカルの方が大きく見えるのは手前を飛翔しているから。白斑の違いに注目。
山地の撮影ポイント。どこでどう間違ったかイカルの大きな群れの中に1羽だけ混ざっていたコイカル。大きさはイカルとほとんど同じに見えた。それと気付かないままイカルの群れを押さえで撮影したのを、パソコンで整理していて片隅に写っているのに気付いた。狙って撮った写真ではないのでピンボケと手ブレに加えて枝被りだ。こんな事ならもっと注意深く観察しておくべきだった。見慣れた鳥だと思っても必ず確認すべしという自分に課した鉄則を忘れていた。イカルとの識別点は顔の黒い部分がやや大きい事と、翼を広げた時にイカルが初列風切中央の白斑が翼帯状なのに対し初列風切の羽先まで白い事などだ。せっかくライファーだったのに後から気付いていては感動も半減だ。改めて図鑑を読むとコイカルはイカルの群れに入るとの記載が有り、そういう習性を知識として持ち合わせていなかった事も失敗の原因だ。今回身をもって学んだので次からは同じ失敗を繰り返す事は無いだろう。
オオタカはこの日、強い風の吹くタカ日和の大阪南港野鳥園の観察所の窓際すれすれを横切ったりハンギング(はばたかずに停空飛翔)したりしていたが、余りにも近い所を激しく飛び回るものだからカメラを構える暇も無かった。このショットはそんな中、運良く捉えた一枚だ。最近愛用しているAF-S NIKKOR55-300mmのズームリングが不具合を起こしてドック入りしているので、昔愛用していたED AF NIKKOR 70-300mmを急遽現役復帰させて撮影した。このレンズは旧式なのでレンズ内モーターを備えておらずD5100に装着するとMF撮影しか出来ない。当然この写真はピントリングを操作しながら撮影したが、慣れてしまえばMF撮影はカメラ任せのAF撮影みたいにピントリングが迷う事は無いからストレス無く撮影出来る。

イカル:第25回第106回参照
類似種の識別:イカルとコイカル参照
分類:タカ目 タカ科
全長:雄50.0cm 雌58.5cm
翼開長:105.0~130.0cm
分布:全国で留鳥。
生息環境:平地~山地の林、河川など。
食性:鳥類、両生類、小型哺乳類など。
レッドリスト:
準絶滅危惧(NT)
フォトギャラリー:第1回第12回第15回第24回第30回第32回第33回第70回第82回参照
撮影難易度:★★★★☆
オオタカ(幼鳥)
Northern Goshawk
Accipiter gentilis
撮影日:2013年11月19日
撮影時間:10時45分25秒
シャッタースピード:1/250秒
絞り値:F7.1
撮影モード:絞り優先AE
焦点距離:300mm(換算450mm)
ISO感度:400
撮影地:大阪府
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon ED AF NIKKOR 70-300mm1:4-5.6D
分類:スズメ目 アトリ科
全長:19.0cm
翼開長:18.5cm
分布:主に関東地方以南で旅鳥または冬鳥。
生息環境:平地~山地の林など。
食性:草木の種子など。
フォトギャラリー:初登場
撮影難易度:★★★★☆
コイカル(雄)
Chinese Grosbeak
Eophona migratoria
撮影日:2013年11月20日
撮影時間:13時32分50秒
シャッタースピード:1/500秒
絞り値:F8
撮影モード:マニュアル
焦点距離:500mm(換算750mm)
ISO感度:400
撮影地:兵庫県
使用カメラ:NIKON D5100
使用レンズ:Nikon Reflex-NIKKOR・C 1:8 f=500mm
コイカル オオタカ コイカルとイカルの飛翔
第123回 2013年11月27日